「akaco」は益子焼を代表する釉薬である柿釉の表現を模索したシリーズです。
柿釉は釉薬に含まれる鉄分が多いことから、その独特な色合いだけでなく、保温性が高いことが特徴です。
― 用途が広がる浅鉢 ―
「akaco 浅鉢」は縁に高さを持たせることで、器に深みを付けています。 縁の立ち上がりが直線となった形状はデザインとしても使いやすく、料理やデザートなど盛り付けを選びません。
口縁部は丸みを帯びており、指がかかりやすく持ちやすい形状です。
― 益子焼を代表する釉薬 “柿釉” ―
柿釉は益子において益子焼を代表する特別な釉薬です。
益子焼といって柿釉の色をイメージする方も多いことでしょう。
益子町は、江戸時代末期より焼き物の産地として発展してきました。
その後、濱田庄司氏が移住し、『用の美』に着目した柳宗悦氏らと共に民藝運動を進める傍ら、地元の陶工たちに大きな影響を与え『芸術品』としての側面を持つようになります。
柿釉は益子焼の黎明期を代表する鉢、水瓶、土瓶等の道具によく使われた釉薬でもあります。
「akaco」シリーズでは柿釉の表現と現代の生活に馴染む器を模索したシリーズです。
― 柿釉の原料である赤粉 ―
柿釉の原料は益子町の北地方から取れる芦沼石です。 芦沼石を粉末状にしたものは赤粉と呼ばれ、釉薬として使用します。 柿釉はすべてを天然素材から生成できることから科学的な物質が含まれていません。
また、柿釉は鉄分を含むことで保温性があります。 古くは東北地方の屋根瓦でも益子の赤粉が使用されてきました。
■サイズ 約:φ13.5cm×3.5cm (口縁×高さ)